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- 付け待ちって実際どうやるの?
- どこに何時間並べばいいの?
気になって調べても、現場のリアルな情報はなかなか見つかりませんよね。流し営業で常に周囲へ気を張り続けるのがつらい、という人もいるはず。
私は、羽田空港と銀座での付け待ちを中心に乗務している現役タクシードライバーです。動き方は「22時までは羽田、22時以降は銀座」のワンパターン。売上の最大化より疲れにくさを優先した結果、月40万円前後(総支給)を維持できています。
この記事では、毎日の出番で実践している1日の流れ・待機時間・単価の目安・注意点を紹介します。

並ぶ場所と時間を固定する働き方が自分に合うか、確かめてみてください。
タクシーの付け待ちとは?流し営業との違い

| 営業方法 | 主な動き | 向いている人 |
|---|---|---|
| 流し | 街を走って乗客を探す | 売上を積極的に伸ばしたい |
| アプリ・無線 | 配車依頼を受ける | 配車依頼を軸に営業したい |
| 付け待ち | 乗り場で順番を待つ | 運転や判断の負担を抑えたい |
実際には、多くのドライバーがこの3つを組み合わせて乗務しています。この記事では一般論には深入りせず、私が実践している「付け待ち中心」の営業例を紹介していきます。

当たり前ですが、走ってる時間が減れば事故や違反の確率も下がります。これは大きなメリット。
付け待ちは乗り場で順番を待つ営業方法
付け待ち(ツケ待ち)とは、駅・空港・ホテルなどのタクシー乗り場に車を付けて、お客様を待つ営業方法です。街を走りながら手を挙げるお客様を探す「流し」とは逆で、需要が集まる場所でこちらが待つスタイルになります。
乗り場では先頭の車から順番に乗せていくため、並んでいる間は、流しのように街中を走り回る必要がありません。
そのぶん待機時間が発生するので、「どの乗り場に・どの時間帯に並ぶか」で売上が大きく変わるのが付け待ちの特徴です。
私の付け待ち営業は「22時までは羽田、22時以降は銀座」

私の動き方はシンプル。
- 22時までは羽田空港
- 22時以降は銀座
売上を追うドライバーの中には、列の長さや回転を見ながら、並ぶ場所を細かく変える人もいます。私は逆で、並ぶ時間が30分でも2時間でも、この時間配分を大きく崩しません。
理由は、考える回数を減らすほうが疲れにくいから。流しのように「今日はどこを走るか」を考え続ける必要がなく、時間が来たら決まった場所へ行って淡々と並ぶだけです。

脳みそを使わない働き方って、続けるうえでは本当に楽です。
月40万円は売上最大化ではなく継続しやすさを優先した結果
冒頭の「月40万円前後」は総支給の金額です。目安の内訳は次のとおり。
- 月22出番
- 税抜売上:約67万円
- 総支給:約40万円
- 手取り:約31〜32万円
もっと売上を伸ばしているドライバーは大勢います。私の場合は、売上の最大化よりも「無理なく続けられること」を優先した結果です。
給料の仕組みや内訳の詳細は、こちらの記事で解説しています。
羽田と銀座を回る1日の営業スケジュール
1日の流れをまとめると、次のとおりです。
| 時間帯 | 営業場所 | 動き |
|---|---|---|
| 出庫〜21時ごろ | 羽田空港 | 待機状況を確認して乗り場に並ぶ |
| 21時半〜22時ごろ | 羽田から銀座へ | 都心方向の客がいなければ銀座へ移動 |
| 22時〜終業 | 銀座 | 指定乗り場で付け待ち |
空港からお客さんを送ったあとの空港への帰り道や、羽田から銀座への移動中は「手が上がれば乗せる」程度で、自分からお客様を探しには行きません。正直、最近はそれすら面倒で、汐留あたりまで空車のまま高速で移動してしまう日もあります。

「移動中も稼ぐぞ」と気合いを入れると疲れるので、「乗せられたらラッキー」くらいの気持ちで営業しています。
羽田の待機時間と単価は私の実体験による目安

以下の数字は公的な平均値ではなく、私が乗務してきた中での体感です。
まず、羽田からお客様を乗せた場合の単価の目安です。
| エリア | 単価目安 | 主な地域 |
|---|---|---|
| 近距離 | 4,000〜7,000円 | 大田区・品川区・港区・中央区・目黒区・江東区 |
| 中距離 | 7,000〜9,000円 | 渋谷区・新宿区・千代田区など |
| 遠距離 | 11,000〜13,000円 | 板橋区・練馬区・足立区など |

千葉や埼玉のお客様を寝ることができれば、さらに単価は上がります。
私が実際に乗せてきた肌感覚だと、平均で1回あたり8,000〜9,000円前後になっています。
次に、時間帯ごとの待機時間の目安です。
| 時間帯 | 待機の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 早朝(5〜8時) | 約30分〜1時間 | 車両がまだ出そろわず、回転は早め |
| 日中(10〜16時) | 約2〜3時間 | 並ぶ車両が多く、いちばん忍耐が必要 |
| 夕方(17〜21時) | 約1.5〜2.5時間 | 帰着ラッシュで需要は増えるが、車両も集まり列の進みは読みにくい |
| 深夜(22時以降) | 約1〜2時間 | 私は銀座へ移動するため参考値 |
羽田付け待ちのメリットとデメリット
- メリット
- ・客を探して走り回らなくてよい
・待機中に仮眠や副業ができる
・1回の単価が比較的高い
- デメリット
- ・数時間待って近距離になることがある
・待機時間だけでは売上効率を判断できない
・入構条件や末尾規制がある
・空港へ戻る空車時間が発生する
待機中は、仮眠・スマホ(ゲームや動画)・読書・副業などで過ごしています。
周りのドライバーとの雑談も含めて、時間ごとに切り替えると飽きません。並んでいる時間がそのまま自分の時間になる感覚です。

車列が動けば前に詰める必要はありますが、待ち時間の多くを比較的自由に使えるのは付け待ちのよさです。
羽田ではターミナルと待機所を混同しない
羽田空港の旅客ターミナルは3つあります。
- 第1ターミナル(国内線)
- 第2ターミナル(国内線・一部国際線)
- 第3ターミナル(国際線)
一方で、タクシー側の主な待機所・乗り場は、ターミナル名とは別の区分になっています。
- 第1タクシー待機所
- 第3・第4タクシー待機所
- 第5優良タクシー乗り場
番号が一致していないため、「第3ターミナル=第3待機所」のように混同しないことが大事です。
たとえば第3・第4タクシー待機所には、優良乗り場への入構資格が必要です。さらに、外国人旅客接遇研修修了証(英語・中級以上)と入構表示板などの条件も設けられています。どの待機所がどの乗り場に対応しているかは、東京タクシーセンターの公式案内で確認してください。
なお、2026年5月25日から新しい運用が始まっています。第3タクシー乗り場へ入構する車両は、新設された中継待機所を経由する形です。
羽田は運用変更があるため、実際に並ぶ前に公式案内で最新の動線を確認してください。
羽田空港には車両・運転者の入構条件がある
羽田は、どの車でも自由に並べる場所ではありません。羽田空港の東京車両乗り場には、車両・運転者それぞれに入構条件があります。
末尾規制の有無や必要な資格は、待機所・乗り場によって異なります。初めて羽田で付け待ちをするときは、所属会社の運用と東京タクシーセンターの最新情報を必ず確認してください。
ライブカメラで待機状況を確認する

ターミナル・待機所選びに使っているのが、東京タクシーセンターが公開しているライブカメラです。各待機所の様子を画像で確認できます。
画像はおおむね1分ごとに更新されますが、通信状況によって遅れが出る場合もあると案内されています。
「空いている待機所なら必ず早く乗せられる」とまでは言い切れません。それでも、どの列に並ぶかを決める判断材料のひとつとして、私は出庫前や休憩中に確認しています。

勘だけで動くと、長い列に突っ込んで時間を無駄にしがちです。ブックマークしておいて損はありません。
銀座を選ぶ理由は待機時間と深夜帯の単価

22時前後になったら、羽田から銀座へ移動します。理由は次の3つです。
- 接待後や飲食後の利用がある
- 深夜割増が適用される
- 羽田より待機時間が短いことが多い(体感で30分〜1時間ほど)
一方で、デメリットもあります。
- 泥酔されたお客様のリスクがある(嘔吐・支払いトラブル)
- 終電前後は競合するタクシーも多い
- 深夜帯なので体力的にきつい人もいる

遅れ便や悪天候で羽田の流れがいい日は、銀座に行かないこともあります。
私の感覚では3回に1回程度が1万円超
先に、言葉の定義から。
この記事では、運賃1万円を超える乗車を「ロング」として扱います。
そのうえで、これから書く数字は毎回の記録を集計した統計ではなく、6年間乗務した中での体感です。
銀座の付け待ちは、体感で3回に1回程度がロング。残りは近距離〜中距離が中心という印象。
| 乗車距離 | 運賃の体感 |
|---|---|
| 近距離 | 数千円 |
| 中距離 | 5,000〜8,000円 |
| ロング | 1万円超 |
ロングを1本引くと15,000〜20,000円ほどになることもあります。「3回並んで1回ロングが引ければ十分」くらいの気持ちで構えるのがちょうどいいです。
銀座は平日22時から翌1時まで乗禁ルールがある

銀座の一部エリアには、タクシー業務適正化特別措置法に基づく「タクシー乗車禁止地区(通称:乗禁地区)」の運用があります。公式情報を整理すると、次のとおりです。
- 対象時間は22時〜翌1時(土日・休日・祝日を除く)
- 指定乗り場への入路指定がある
- 一部の道路では客待ちや空車での進入が規制される
この時間帯、銀座でタクシーに乗りたいお客様は指定乗り場へ向かうことになります。つまり、お客さんが乗り場に集まりやすい構造。付け待ち側から見ると、「並んでいればお客さんのほうから集まってくる」時間帯といえます。
対象エリアの範囲や指定乗り場の位置は、公式の案内図で必ず確認してください。
8号・11号乗り場をよく利用している

銀座にはいくつも乗り場があります。私は8号と11号でロングを引いた経験が多く、結果的にこの2か所を利用する回数が増えました。
統計的な根拠があるわけではなく、あくまで私の経験の偏りです。
銀座には、優良タクシーの入構条件が設定されている乗り場もあります。並ぶ前に、タクシー乗り場等適正運営推進制度規制地区(東京タクシーセンター公式)で乗り場ごとのルールを確認してください。

理由はうまく説明できないんですが、当たるときは当たる。タクシードライバーあるあるだと思っています。
付け待ち営業が向いている人・向いていない人
- 向いている人
- ・流し営業で常に周囲を見るのが疲れる
・待機中の時間を苦に感じない
・売上の最大化より安定と疲れにくさを優先したい
・近距離を引いても切り替えられる
- 向いていない人
- ・高営収を最優先したい
・長時間待つと焦ってしまう
・待機中も落ち着いて休めない
・帰庫時間から逆算して細かく動く必要がある
どちらが正解というものではありません。いまの自分の働き方や性格との相性で判断してみてください。
付け待ち営業で注意点

羽田も銀座も、乗り場や入路にはルールがあります。東京タクシーセンターの規制地区一覧でも、入路指定無視・乗り場無視・回遊車両などが指導の対象とされています。
「ここまではセーフだろう」という自己判断がいちばん危険。必ず公式マップと、所属会社の研修・指導に従ってください。
待機時間だけで効率を判断しない
「1時間待って8,000円なら悪くない」と考えたくなります。しかし実際には、乗せたあとに空港へ戻る時間や、空車での移動時間も発生します。待機時間と単価だけを見て効率を判断すると、実際の感覚とズレが出るので注意してください。
近距離客も普通にいる
付け待ちだからといって、毎回高単価のお客様に当たるわけではありません。近距離のお客様も普通にいます。引いてしまったものは仕方ないので、さっと切り替えて次の列に並ぶのがいちばんです。

誰しも2時間並んで近距離だと、内心穏やかではありません。
まとめ|付け待ちは売上より働き方との相性が重要

・付け待ちは乗り場で順番を待つ営業方法
・自分は22時まで羽田、22時以降は銀座
・月40万円前後は売上最大化より継続しやすさを優先した結果
・羽田は入構条件と待機状況を確認する
・待機時間と単価は筆者の実体験による目安
・銀座は乗禁時間と入路指定を正確に確認する
・長時間待機や近距離客を受け入れられる人に向いている
私にとって付け待ちで大事なのは、待機時間を短くすることよりも、決めたパターンを無理なく続けることです。売上の数字だけでなく、自分の働き方との相性で判断してみてください。
「タクシー転職について」と「稼ぎ方やノウハウ」は、こちらの記事でテーマ別にまとめています。