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タクシーの求人でよく目にする「隔日勤務」。1回の実働が15時間前後と聞くと、「そんなに長くて体がもつの?」と不安になりますよね。私も転職前は同じでした。
結論から言うと、隔日勤務には拘束時間の長さなど「きつい」と言われる理由が確かにある一方、出勤が月11〜13回前後で済むため、この働き方が合う人が多いのも事実です。
この記事では、隔日勤務と夜日勤の両方を経験した現役ドライバーが、日勤も含めた3つの勤務形態を勤務時間・出番数・稼ぎやすさで比較し、タイプ別の選び方と面接での確認ポイントまで解説します。

自分に合う働き方を判断する材料にしてください。
この記事の時間の表記について
始業から終業までの休憩を含む時間を「拘束時間」、そこから休憩を除いた時間を「実働時間」として区別して書いています。求人票では混ざっていることが多いので、この2つは分けて考えるのがポイントです。
タクシーの勤務形態は3種類【比較表】

まず全体像から。タクシーの勤務形態は大きく3つに分かれます。ひと目で比較できるように表にまとめました。
| 項目 | 隔日勤務 | 日勤(昼日勤) | 夜日勤(ナイト) |
|---|---|---|---|
| 主な時間帯 | 朝〜翌日未明 | 朝〜夕方 | 夕方〜翌朝 |
| 拘束時間の目安 | 17〜20時間程度 (実働14〜16時間前後) | 9〜10時間程度 (実働8時間前後) | 9〜10時間程度 (実働8時間前後) |
| 月の出番 | 11〜13回前後 | 20〜24回前後 | 20〜24回前後 |
| 稼ぎやすさ | 普通 | 控えめ | 高め |
| 生活リズム | 特殊 | 一般的 | 昼夜逆転 |
| 向いている人 | 出勤回数を減らしたい人 | 生活リズム重視の人 | 夜型で効率重視の人 |
※時間・出番数は東京都心の一般的な目安です。実際の勤務時間や休憩の取り方は会社によって異なります。
隔日勤務とは|業界の主流、1回で2日分働く

隔日勤務は、タクシー業界にしかない働き方です。
| 勤務時間 | 実働14〜16時間前後+休憩3時間程度(拘束時間は17〜20時間程度になる会社が一般的) |
| 出番数 | 月11〜13出番 |
| 勤務後 | 「明け番」で翌日の出勤はなし |
たとえば朝8時に出庫して翌2時頃に帰庫する場合、拘束時間は18時間。途中で3時間休憩を取れば、実働時間は15時間になります。実際の勤務時間や休憩の取り方は会社によって異なります。
「1回で2日分働く」イメージなので、月に乗務のために出勤するのは11〜13回前後。ここが隔日勤務の最大の特徴です。
拘束時間には国のルールがあります 厚生労働省の現行基準では、隔日勤務の2暦日の拘束時間は原則22時間以内。
さらに、2回の隔日勤務の平均で1回あたり21時間以内とされています。勤務後の休息期間は22時間を下回らないこととされ、24時間与えるよう努めることが基本です。
出典:厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)」
「明け番」とは?公休との違い
勤務終了後、次の出番までは長い休息時間。この勤務明けの日を「明け番」と呼びます。
出勤する必要はありませんが、深夜や早朝に帰宅するため、午前中は睡眠や疲労回復に使う人も少なくありません。丸一日自由に使える公休とは別物と考えておきましょう。

求人の「月の半分以上が休み」は明け番込みの数字。正直、体感はそこまで休めません。
隔日勤務のメリット
- 出勤回数が少ない(通勤の負担が半分近くに)
- 朝も夜も営業できるので、需要の波を幅広く取れる
- 1出番の売上が大きいので達成感がある
- 明け番と公休を組み合わせれば、まとまった自由時間を作りやすい
隔日勤務が「きつい」と言われる4つの理由
・拘束時間が長い休憩を含めると17〜20時間程度、会社と車内で過ごします。
・後半に集中力が落ちやすい私の場合、集中力を保てるのは前半だけで、後半はダラダラ営業になりがちでした。
・明け番を疲労回復に使うことがある帰宅が深夜〜早朝のため、午前中は寝て終わる日もあります。
・食事・睡眠の時間が不規則になりやすい生活リズムが特殊なので、意識的な体調管理が必要になります。

隔日勤務、正直に言うと後半は飽きます。16時間は長い…
それでも隔日勤務が合う人も多い理由
ここまで読むと大変そうに見えますが、隔日勤務が業界の主流であり続けるのには理由があります。
出勤回数の少なさと、朝の通勤需要から深夜の帰宅需要まで1出番でまるごと取れる稼ぎやすさは、隔日勤務ならでは。生活リズムさえ合えば、効率よく稼げる働き方です。実際、隔日勤務一本でずっと続けているベテランもたくさんいます。
日勤とは|普通の生活リズムで働ける

日勤は、朝から夕方まで働くスタイルです。
| 勤務時間 | 実働8時間前後+休憩(拘束時間は9〜10時間程度)。朝7〜8時頃出庫、夕方17〜18時頃帰庫が目安 |
| 出番数 | 月20〜24出番前後 |
| 生活リズム | 一般的な会社員とほぼ同じ |
日勤のメリット
- 生活リズムが普通の人と同じ(家族との時間を合わせやすい)
- 夜間運転がないので体への負担が少なめ
- 泥酔したお客様に当たりにくい

初めてで選べるなら、私は迷わず日勤推し。泥酔したお客様に当たりにくく、道も覚えやすいです。
日勤のデメリット
- 深夜割増がないので、同じ実働時間でも売上が伸びにくい傾向
- 昼間は近距離利用が中心になりやすい
私の経験では、昼間のお客様は「ちょっとそこまで」の移動が多く、距離が短くなりがち。もちろん、曜日やエリア、天候によっても変わります。稼ぎよりも、生活リズムと体の負担の少なさを優先する人向けの働き方です。
夜日勤とは|深夜割増で効率よく稼げる(私はこれ)

夜日勤は、夕方から翌朝にかけて働く形態。いわゆる夜勤です。
| 勤務時間 | 実働8時間前後+休憩(拘束時間は9〜10時間程度)。夕方出庫、深夜〜明け方帰庫が目安 |
| 出番数 | 月20〜24出番前後(私は22出番) |
| 特徴 | 22時〜翌5時の深夜早朝割増(2割増)の時間帯を長く営業できる |
※東京23区・武蔵野市・三鷹市の現行運賃・割増の詳細は東京ハイヤー・タクシー協会「タクシー運賃料金表」で確認できます。
夜日勤のメリット
- 深夜割増(2割増)で同じ距離でも売上が伸びる
- 終電後は帰宅目的のお客様が増えるので、中長距離になりやすい傾向
- 1回の拘束時間が短いぶん、私の場合は隔日勤務より体がラクだった
- 夜間は交通量が少なく、渋滞によるストレスが軽くなりやすい
ただし夜間の運転は、視認性の低下や眠気には十分注意する必要があります。安全第一です。
夜日勤のデメリット
- 昼夜逆転の生活になる
- 泥酔したお客様に当たる可能性がある
- 家族と生活時間がズレる
夜勤は、睡眠リズムが合わない人にとっては負担が大きい働き方です。厚生労働省のe-ヘルスネットに、「交代勤務睡眠障害」という解説ページがあるほどです。
同ページでは、交代勤務で不眠や眠気、注意集中の低下などが生じうるとされています。「私の場合は隔日勤務よりラクだった」というだけで、昼夜逆転が合わず、夜日勤のほうがきついと感じる人もいます。
ここで、現場でよく言われる傾向をひとつ。私が東京都心で営業してきた経験では、昼間は近距離利用が多く、終電後は帰宅目的の中長距離のお客様が増える傾向があります。
そこに深夜割増の2割が乗るので、夜はメーターが上がりやすい時間帯なんです。ただし、曜日やエリア、天候によって大きく変わります。

「昼より夜が稼ぎやすい」は、私の実感では断言していい。深夜割増は本当に大きいです。
私が隔日勤務から夜日勤に変えた理由
私はタクシーを始めたころ、隔日勤務でした。数年やって夜日勤に切り替えたんですが、理由はシンプル。
もっと楽して稼ぎたかったから!!!です。
隔日勤務は1回の労働時間が長くて、後半は体力的にしんどいし、正直飽きます。16時間のうち集中力を保てるのは前半だけで、後半はダラダラ営業になりがちでした。
夜日勤に変えてからは、深夜割増が効く時間帯を中心に、8時間だけ集中して営業する形になりました。私の場合を数字で比べるとこうなります。

| 項目 | 隔日勤務時代 | 夜日勤(現在) |
|---|---|---|
| 月の出番 | 11〜13出番 | 22出番前後 |
| 1出番の実働 | 15時間前後(拘束18時間前後) | 8時間前後(拘束9〜10時間程度) |
| 月間実働時間の目安 | 約165〜195時間 | 約176時間 |
| 営業する時間帯 | 朝〜深夜まで全部 | 深夜割増が効く時間帯が中心 |
※あくまで私個人の例です。
月間の総実働時間で見ると、実は大きくは変わりません。ただ、1回あたりの労働時間は約半分になり、単価の高い深夜帯だけに力を集中できる。この効率の良さが、私にとっての決め手でした。

結果として月22出番、総支給は月平均40万円前後。私にはこのバランスがベストでした。
私の1日の詳しい流れは、こちらの記事で書いています。
どの勤務形態を選ぶべきか

3つの勤務形態を見てきて、「で、結局どれがいいの?」となりますよね。正解は人によって違うので、隔日勤務も夜日勤も経験した私なりの「タイプ別の答え」を出しておきます。

迷ったら、稼ぎやすさより生活リズム。無理なく続けられる働き方が、結局いちばん稼げます。
隔日勤務が向いてる人
・朝から深夜まで幅広い需要を取りたい人
・1出番あたりの売上を大きくしたい人
・出勤回数を減らしたい人
・明け番と公休を組み合わせて、まとまった自由時間を作りたい人
日勤が向いてる人
・家族との生活リズムを優先したい人
・体力に不安がある人
・稼ぎより安定した生活を重視する人
夜日勤が向いてる人
・効率よく稼ぎたい人(深夜割増を活用)
・長時間労働は嫌だけど稼ぎは欲しい人
・夜型の生活が苦にならない人
入社前に面接で確認したいチェックリスト

勤務形態は入社後に変更できる会社もありますが、希望どおりに働けるかどうかは会社次第。面接のときに、次の項目を確認しておくと入社後のミスマッチを防げます。
歩合率や給料の仕組みは、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ|勤務形態で人生のリズムが決まる

・昼は近距離利用が多く、夜は帰宅需要で中長距離になりやすい。
・22時〜翌5時は深夜割増も適用される
・勤務形態は入社後に変更できる会社もある(入社前に要確認)
| 隔日勤務 | 実働14〜16時間前後(拘束17〜20時間程度)×月11〜13出番。業界の主流で、出勤回数を減らして稼ぎたい人向け |
| 日勤 | 実働8時間前後(拘束9〜10時間程度)の朝〜夕方勤務。生活リズム重視の人向けで、売上は伸びにくい傾向 |
| 夜日勤 | 実働8時間前後(拘束9〜10時間程度)の夕方〜翌朝の勤務。深夜割増で効率よく稼げる |
私も隔日→夜日勤に変えました。変更できる会社なら、最初は隔日勤務で始めて、体に合わなければ変える、という戦略もアリです。
ただし、希望の勤務形態で働けるかどうかは会社次第。面接で「夜日勤はできますか?」と聞いておくのが確実です。
タクシーのいいところは、自分の生活スタイルに合わせて勤務形態を選べること。稼ぎたい人も、のんびりやりたい人も、自分のペースで働けます。

合わなかったら変えればいい。無理して隔日勤務を続ける必要はないです。
タクシーの仕事内容や稼ぎ方は、タクシー転職まとめ記事でテーマ別に整理しています。ぜひあわせて読んでみてください。